• トップ
  • コラム
  • Oリングに用いるバックアップリングとは?材料・寸法規格とあわせて解説

Oリングに用いるバックアップリングとは?材料・寸法規格とあわせて解説

2024/03/13

Oリングに用いるバックアップリングとは?材料・寸法規格とあわせて解説


バックアップリングは、さまざまな産業機械や装置において不可欠な部品で、Oリングの性能と寿命を大幅に向上させる重要な役割を果たしています。今回は、バックアップリングの基礎、使用される材料、寸法規格について解説します。



 

バックアップリングとは

バックアップリングとは


バックアップリングとは、Oリングの耐圧性と耐久性を強化するための部品です。


Oリングは、液体やガスなどの流体をシールするために用いられますが、高圧流体の場合はOリングの弾性によって溝の隙間に食い込んでしまい、結果的にシール効果が低下することもあります。ここで活躍するのが、バックアップリングです。

バックアップリングはOリングが溝に食い込むのを物理的に阻止して、Oリングのシール性能が劣化することを防ぐ部品です。たとえば、一般的な油圧シリンダーだとOリングのはみ出しによる故障のリスクが高まる場合でも、適切なバックアップリングを使用すれば故障リスクを大幅に低減でき、Oリングの寿命を延ばせます。

このように、バックアップリングは高圧や変動する温度条件下において、シールの安定性と信頼性を保証するために不可欠な部品となっているのです。



バックアップリングに使われる材料

バックアップリングに使われる材料


バックアップリングの材料として、最もよく使用される素材はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)です。別名テフロンとして知られる材料です。テフロンには、化学的安定性に優れ、摩擦係数が極めて低いという特長があります。さらに、下は-100℃以下から上は+200℃の広範囲の温度に対応できて、さまざまな化学物質に対して耐性があることもメリットです。そのため、多くの流体に晒されても安定してOリングのシール性能を保持できます。

さらに特定の用途において、充填材入りテフロンが使用されることがあります。充填剤入りとは、ガラス繊維やカーボン、ブロンズなどの充填材を混入したテフロンのことで、標準のPTFEよりも耐圧性と耐摩耗性の点で異なる特性を実現可能です。

テフロン以外に使用される代表的な材料はナイロンや軽金属などですが、用途は限定的です。たとえばナイロンを用いると、テフロンでカバーできる温度範囲よりは小さくなってしまいます。一方で軽金属は高い強度を持っていますが、Oリングへの損傷リスクが高まることがデメリットです。

バックアップリングの機能を保証する上では、使用環境や要求性能に応じて適切な材料を選択することが鍵となります。



 

バックアップリングの寸法規格・種類

バックアップリングの寸法規格・種類


バックアップリングの寸法規格は、JIS B 2401-4によって定められていて、リングの形状とサイズが詳細に規定されています。バックアップリングの主な形状はスパイラル、バイアスカット、エンドレスの3つです。

スパイラル形状のバックアップリングは、その柔軟性と取り付けやすさから好んで使われるタイプです。たとえば、内径が10mmのスパイラル型バックアップリングは、最大で20MPaの圧力に耐えられます。ただし、高い柔軟性と利便性がある一方で、材料費と製造コストの増加により高価になる傾向があります。

バイアスカット形状はスパイラル形状よりも経済的な選択肢で、エンドレス形状よりも装着が簡単で十分な強度を持つのが特長です。幅広い産業で最もよく使われている形状です。バイアスカット形状は、特に小口径での用途に適しており、スパイラル形状と比較すると少し強度は低いものの15MPaを超える圧力範囲にも対応できます。

エンドレス形状は、切れ目のない一体構造により厳しい圧力や温度環境からOリングを保護するのに適したタイプです。Oリングのはみ出しを防止する効果においてもエンドレスが最も優れています。しかし、一体構造になっているため取付が難しくなる可能性もあることがデメリットです。

これらの寸法規格を適切に選択し、使用環境に応じて最適なタイプを選ぶことで、Oリングの寿命を延ばし、シール性能を最大化できます。バックアップリングの選択は、単にサイズだけでなく、圧力条件、温度範囲、化学的耐性などの要因を総合的に考慮する必要があります。




バックアップリングの加工なら東京機革まで!

バックアップリングの加工なら東京機革まで!


バックアップリングの適切な選択と使用は、高圧環境下での機器の性能と安全性を大きく向上させます。そのため、バックアップリングの特性や寸法規格を正しく理解することは、技術者や購買担当者にとっても大変重要です。


昭和8年創業、加工のプロである株式会社東京機革では、さまざま材料のバックアップリングの提供・加工をしています。まずはお電話(03-2623-0111)、FAX(03-3621-1923)、またはお問い合わせフォームからご相談ください。お客様のニーズにあわせて最適な加工方法をご提案いたします。短納期・小ロットであっても可能な限り対応してまいります。
 

お問い合わせフォームはこちら

 


 

即納可能なテフロン(R)バックアップリング在庫一覧

OリングのP番、G番の主な寸法についてはある程度在庫があります。
またその他パッキン用のテフロン(R)バックアップリングについては以下の寸法について在庫がある可能性があります。

在庫があるものについては即日出荷が可能です。至急必要な場合などに是非ご活用下さい。
在庫量は変動します。お急ぎの場合、電子メールではなく電話やファックスでお問い合わせ下さい。

 

テフロン(R)バックアップリング 在庫一覧
55X40X3
55X45X3
50X34X3(KY34)
60X45X3
61X45X3(KY-45 IDI 45 61)
60X50X3
65X55X3

70X55X3
70X60X3
75X65X3(ISI 65 75 3 用)

80X65X3
80X71X3(OSI 80713用)
85X70X3

90X70X3
90X75X3
90X80X3
95X80X3
95X85X3
100X80X3
100X85X3
105X90X1.5
105X90X3
110X95X2
110X95X3
112X98X3(OSI112 98 8.5 用)

112X92X3(UPI 92 112 12 用)

115x100x3
120X100X3
120X106X3(OSI 120 106 8.5用)

125X110X3
125X112X3(OSI 125 112 9用)

130x110x3
130X115X3
135X120X3
140X125X3(UPH 140用)

140x120x3
145X130X3
145X125X3
150X130X3
160X140X3
160X145X3
165X140X3(KY140用)

165X145X3
165X150X3
170x145x3
170x150x3
170x155x4
170X160X4

175x160x4
180x160x4
180x165x3
180x165x4
185x165x4
185x170x4
190x170x4
190x175x4
190X165X3(KY165用)

200x175x3
200X175X4(UPI 175 200 15用)


225x200x4

224x204x4
230X205X3
230X205X3.5
230X205X4
250X230X4
260X240X4
275X250X4


まずはお気軽にお問い合わせ下さい!

ゴム工業用品樹脂工業部品1個からの受注生産OK!
飛び込み歓迎!まずは見積依頼を!
03-3623-0111 月曜~金曜 9:00 ~ 17:00
お見積・お問合せ

昭和8年に創業以来、パッキング・ガスケットを軸に、時代に対応して多種多様な工業用製品を扱ってきました。

少量多品種短納期を基本に、お客様のニーズに的確に応えるべく、都市型コンビニ工場としての企業活動を目指します。

03-3623-0111 月曜~金曜 9:00 ~ 17:00
03-3621-1933
info@tokyokikaku.co.jp
お見積・お問合せ

アクセス

〒130-0011
東京都墨田区石原4丁目30番9号
営業時間
月曜~金曜 9:00~17:00

PAGE TOP