アスベスト(石綿)ジョイントシートが使用されなくなり、代替品として値段が高くて性能が劣るノンアスベストジョイントシートを使うしかなくなりました。通常よく使われるアスベスト代替品としてはバルカーのV6500,V6502,GE200,GF300,VF30,VF35E,ニチアスではT1995,T1993,T1120あたりです。
具体的にどの材料を使えばよいかについて厚生労働省のサイトに詳しい資料がございますのでまずはこちらをご参照下さい。
シール材等の代替化検討に係る基本的な考え方と代替事例
ニチアスのアスベストジョイントシート代替製品選定表
日本バルカー工業のアスベスト代替製品関連情報
もちろん弊社でも相談にのりますので流体・温度・圧力その他の使用条件をご連絡下さい。
実務的には弊社のお客様はほとんどV6500、T1995を使用されています。それでは機能的に不足している場合V6502、T1993,T1120などを使う例があります。この辺の材料でしたら多少割高にはなりますが従来のものと同程度の手軽さで手に入ります。
それでも持たない場合、例えば温度が400度程度と高い場合などに,国産品としては、GE200,GF300,VF30,VF35Eなどを試していただくケースがあります。しかしこの辺の材料はまだそれほど普及していないということもあり値段も高く納期もかかります。
他にはうずまきガスケットのような金属系のもの。いろいろ種類がありますが、例えばニチアスのボルテックスガスケットT1806-GHシリーズであれば750度まで持ちます。
アスベスト代替の決定版 Flexitallic社のサーミキュライト#715 #815
他に、厳しい条件下でアスベスト代替品として広く利用が始まっている材料としてFlexitallic社のサーミキュライト(Thermiculite)#715 #815があります。
#715は加工性もよく、耐熱性能もとてもよいです。カタログ数値では厚さ1.5tの場合4Mpaで400度以上、0.8tの場合6Mpaで500度以上の耐熱性があります。
サーミキュライトの主成分はバーミキュライトという天然の鉱物です。耐化学薬品性と耐酸化性に優れています。グラファイトにも似ていますが決定的に違うのは高温下でも材質の変化を全く起こさないことです。そのため、従来の石綿シートの代替品として、あるいはグラファイトやPTFEの代替品として優れた性能を発揮します。特許を取得しているためバーミキュライトを使用したシートガスケットは他社にはなく、性能面で追随を許しません。
Flexitallic社サイト
#815はSUS316補強タイプです。#715以上に高温・高圧下での利用が可能です。
厚さ1ミリの場合20Mpaで400度、あるいは13Mpaで900度以上の環境で使用できます。
また、燃料電池用シール材としてサーミキュライト#866があります。
1000度まで使用可能です。
固体酸化物形燃料電池(SOFC)シールということで、SOFCの起動温度でもガスが発生しません。
現在秘密保持契約を結んだ特定顧客むけのみということでの販売です。
さらに、化学薬品用のシール材として、V7020やT9000LCでは不十分な場合に使用できる可能性があるものとして
SIGMA #500(中程度の酸用) #511(強酸用) #533(強アルカリ用)があります。
SIGMA #500 #511 #533 メーカーサイト(英文)